チョコミント愛憎~俺がチョコミン党をやめた理由~
チョコミントはお好きですか?
俺は大好き。いわゆるチョコミント好き勢。チョコミン党というものだ。
サーティワンアイス行けばチョコミントダブルで買うし、コールドストーンのチョコミント強化月間にはもちろん足しげく通ったし、カフェ・ド・クリエのソルベージュチョコミントが発売される時期になるとソワソワする。
特にセブンイレブンで地域限定のチョコミントスイーツが出ればその地域のセブンまで行く。チョコミントにかけては、コンビニ界ではセブンが一日の長がある。
オールシーズンチョコミントアイスを箱で売ってくれるし、「もちとろチョコミント」「チョコミントの生ガトーショコラ」「ミントクランチチョコレート」「もっちりチョコミントどら」、そして今年のチョコミントアイスの雄とかってに認定している「ショコラミントマカロンアイス」などそのラインナップは枚挙にいとまがない。
セブンはチョコミン党にとって心強い味方だったのだ。
もはや大衆の味覚と化したチョコミント
上述の通り、今日沢山のチョコミント製品が出回っているが、昔から人気フレーバーだったとは思い難い。ライブドアニュースでも下記のような記述がある。
「ブームになったのは、2016年ごろから。2017年8月にTBSの『マツコの知らない世界』でチョコミント特集をしてから、さらに人気が高まりました」。ブームが広がったのは、「お菓子や飲料などチョコミント味の商品のバリエーションが増え、買いやすくなったからでは」と話す。
そう、ここ2,3年で急激に商品化がされてきているのである。
特に今年の夏は「チョコミント元年」といわれるほどチョコミント製品が市場に出回ったように思う。
上記の記事を見てもわかるように、特に今年の6月から8月にかけてチョコミントスイーツが、コンビニで、アイスクリーム屋で、パティスリーで、カフェで、もういたるところで登場しているのがわかる。
この思わぬチョコミントブームにチョコミン党の俺は泣いて喜ぶ…ことができなかった。
チョコミントのことが良くわからなくなった
各メーカーからの「攻め」のチョコミント商品化に、最初のうちは俺も大喜びしていた。発売と聞けば即購入していた。そんな日々が続く中で、自分の中のある変化に気が付いた。
「チョコミント商品、全部味同じじゃね…?」
愕然とした。そんなことを思っている自分がいることに驚きを隠せなかった。
いや、だって俺は大好きなチョコミント菓子を食べているのだ。
チョコミント菓子というからにはチョコミントの味がして当然だ。
それに各メーカー趣向を凝らしたチョコミントフレーバーにしてるに決まっている。
全部同じだなんて暴論もいいところだ。
でも…
「チョコミント商品、全部味同じじゃね…?」
その考えが頭から浮かんで離れない。
それ以来、新たにチョコミント商品が発売されても、「味が透けて見える」ようで買わなくなってしまった。
俺のチョコミント熱は、完全に冷めた。
チョコミントとは何だったのか
飽きが来ても世間は関係ない。世には次々とチョコミント商品が出回った。
それを尻目に、「でもどうせ『あの味』なんだろ…」と半ばあきらめる気持ちと、チョコミン党として押さえておきたいキモチが入り混じった。
でもなんでどうせ同じ味だと思ってしまったのだろうか。
単純に食べ過ぎた
これが一番ありうる。結局毎日食べるもんじゃないのだチョコミントは。
さっぱりとしてさわやかなミントの刺激と、それによって際立つチョコレートの甘味、ミルキーさ、追ってかぶさるカカオの深く渋いフレーバー。
これはもはや嗜好品なのだ。チョコミントとは嗜好品。
いわばパイプでゆっくりとシャグを燻らせその葉の味を楽しむように、チョコミントもその独特な風味を味わうものなのに、安い紙巻きたばこのようにただチョコミントを欲する気持ちのあまりパカパカと消費してしまっていたのだ。
なんかマンガの悪役が、きっかけが自分の好きな人を守るために人を殺しまくってたらいつしか本当の悪者になってしまったみたいな感じが俺にも起こっていたのかもしれない。自分で書いといてアレだがよくわからないたとえだ。
チョコミントが供給過多
そして、こんなひっきりなしにチョコミントを食べることができてしまうのは、チョコミント製品の供給過多だったのではないかと思う。
猫も杓子もチョコミント。チョコミント味にしとけばチョコミン党とか何とかが
買うだろう。もしかしたらそんな風潮があったのかもしれない。
今年は流行ってるらしいからチョコミント味だしとこう、意外なモノとチョコミントを組み合わせてみよう、というノリ。
でもちょっと待ってほしい。それって本当に美味しいのか。
チョコミントメロンパンを食べたとき、その相性の悪さに閉口した。
(旨いと思っている人には深く謝りたい。個人の意見でありけして絶対的にチョコミントメロンパンが悪だと言っているわけではない)
もそもそのメロンパンに、歯磨き粉みたいな風味。そしてこういうのがチョコミントなんでっしゃろといわんばかりのわざとらしい青緑。
違う違う、そうじゃ、そうじゃない。
君を逃せない、愛を渡せない。
これ開発した人にチョコミン党はいたのだろうか。
そう思わざるを得ないほど「チョコミントやっときました」感がすごかった。
その後も「やっつけチョコミント」「インスタ映え特化チョコミント」商品に出会った。
我々チョコミン党は愚弄されているのか?チョコミントとつけとけば【チョコミン党歓喜】というタイトルととも中身のない記事が出回り、チョコミン党は「チョコミントだし買わぬ手はあるまい」と買わざるを得ないのか?
しかしそれこそメーカーの思うつぼ、チョコミントと銘打ちつつ歯磨き粉を食わせられる日がいつか来るんじゃないか。
確かに数多くのチョコミント製品が出たが、ブームに乗っかり、企画を練る間もなく発売された悲しきチョコミント製品が一定数あったように思う。
現に、肌寒くなった今日この頃、あんなに出回っていたチョコミント製品は見る影もない。「夏も終わったしブームも去ったろ」という判断なのだろう。
違う。チョコミン党は年中チョコミント好きなのだ。そんな一過性にものじゃないのだ。
もう一度チョコミントを愛するということ
夏の終わりとともになりを潜めたチョコミント軍団。
あんなになんでもチョコミント味だったのが、もはや夢のように思える。
でもそれでよかったのだ。残るべきチョコミントだけが残り、消えるべきチョコミントだけが消えたのだ。ジョージ秋山先生の「戦えナム」にもそう書いてあった。
もはやこれ以上チョコミントを恨むこともあるまい。もう一度、チョコミントのことを好きになっていきたいと思う。
最近出た「ココアワッフルコーン チョコミント」、クッソ旨い。
セブンだけは裏切らない。